こんにちは。
葛飾区立石の葬祭場「想送庵カノン」です。
今日は「お香」について考えてみたいと思います。
仏教の経典の1つに「倶舎論(くしゃろん)」があります。
それによると「亡くなった人が食べるものは匂いだけに限り、生前に善い行いをした人は良い香りを食べることができる」という記述があります。
人が亡くなってから四十九日が過ぎるまでの間は、現世で線香をあげて食べ物を届けると言う風習が生まれたとのことです。
お香は、実はご葬儀を含めた「看取り」と言う一連の儀式の中で、とても大切な要素の一つです。故人さまを偲び、そうして食べ物を届けるためにお香を絶やさずに焚き続ける。
ところが、最近のご葬儀を拝見させていただきますと、お香の煙が苦手な人が増えていると言う印象があります。
確かに抹香は「抹香臭い」と言う言葉があるように多少ネガティヴな印象があるようにも思われます。
そのため現代では果物や花の香りのする線香も存在します。
カノンとしましても、これからいろいろな香り作りに挑戦して参りたいと考えています。
いつの日か誰にでも好かれる香りを作って、そうして香食(こうじき)と言う大切な文化を守って行きたいと思います。
これからもカノンをどうぞ宜しくお願いします。
Comentários